今回は青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県沿岸部から、134社の水産加工業者等が出展しております。その中から本当に一部ですが、企業ブースや企画ブース等の様子をお伝えします。
当社は、八戸市でいわし、さんま、さば、ホタテ等を使って、煮魚、焼魚など多くのレトルト加工品・加工惣菜品を生産しています。特にこの商談会にあわせて新製品「混ぜ込みご飯の素」を開発・展示していました。炊き上がった熱々のご飯の上に混ぜ合わせるだけで、簡単に美味しい混ぜご飯ができるので、魚の嫌いな子供でも魚好きになるとのこと請け合いとのこと。
八戸市で「だしパック、乾物、削り節」を扱っている当社が、青森県と共同開発し、だしの旨味で減塩する「だし活」事業で生まれたのが「できるだし」シリーズ。それに加え、今回の商談会では新商品として「大間のマグロ」を焙煎ブレンドした「あおもりのだし」を提案しています。健康志向に青森のブランド「大間のマグロ」がプラスされたプレミアムな「だし」に、多くの来場者が足を止めて試食していました。
八戸市で業務用寿司種、焼魚・煮魚を中心に当社独自の製法で製造販売しています。当社は、丁寧な商品作りにこだわり、業務用の焼魚でも炭火を使って魚を焼いて生産しています。ブースでは、担当の方がタブレット端末使って、実際に炭で焼いている様子を説明し、来場者の目を引いていました。炭火を使ってきれいな焼き目のついたさんまは、目を引くだけでなく食欲をそそりますね。
平成22年5月に創業した「ひろの屋」。洋野町で水産加工から天然の海藻・ウニ・あわびなどの卸問屋業を行っている会社です。おすすめの商品としてご紹介頂いたものは、洋野で漁獲された「うに」です。低温管理した殺菌塩水入りパックに入れることにより、剥きたての鮮度を長く保つことにこだわりました。今後は、現在アジア地域向けに「うに」の輸出も始まっているとのことで、こちらを伸ばして販路拡大につなげたいとのことでした。
陸前高田市で水産加工品の製造、水産物の卸売を行っている同社。震災後に水産加工事業にも注力するようになり、三陸産かつおのたたきや湯煎で食べることが出来る簡便商品の製造・開発を行っています。おすすめ商品では、「骨まで食べられるシリーズ」をご紹介頂きました。しっかり煮込むことにより、骨がふっくらしており、他のレトルト食品や缶詰とは異なる食感に仕上げました。カルシウムをしっかり取れることを売りに、介護食への提案をしていきたいとのことでした。
大槌町に本社を構える同社。三陸産原料にこだわり、簡単調理をモットーに加工を行っています。おすすめの商品は「豆乳入り鮭のつみれ」です。三陸産の鮭に豆乳を混ぜ合わせ、一口サイズに仕上げました。冷凍保存とすることで保存料を使わず、つなぎの使用量も減らして製造した商品です。今後は、給食・介護食への提案を強化して販路の拡大を行っていきたいとのことでした。
石巻にて60年間、牡蠣と携わってきた同社。牡蠣の育成、研究・開発を続け、牡蠣を知るプロとして本物の美味しさにこだわり続けてきました。そんな同社が送り出すおすすめの商品は、「カキフライ」です。旬の時期に冷凍した牡蠣と独自に調合した衣で、丁寧に仕上げました。「揚げるだけで高級レストランの味を再現」をコンセプトに、百貨店や高級スーパー向けに展開をしていきたいとのことでした。今後については、ハラル市場向けの「オイスターカレー」を製造しており、輸出も力を入れていきたいとのことです。
「大切な人に食べてほしい」をコンセプトに、「たらこ」の製造を行う同社。全商品を「無着色」で製造し、食感にこだわったワンフローズンのチルド商品も展開しています。「この会社で働きたいと思われる会社」を理念に掲げる同社は、事業所内保育にも取り組んでいます。保育所で子供を預かる条件で求人募集を出したところ、求人の10倍の募集があったとのことでした。人材不足に悩む企業にとっては、ヒントの1つなのかもしれません。
昭和46年に塩釜市で創業した同社。原料・味にこだわり、自社で加工製造した魚漬商品を中心に展開しています。今回おすすめ頂いたのは「白醬油漬」シリーズです。電子レンジで温めるだけで手軽に美味しく食べられる商品として開発しました。お祝い事の時は重さ1kgにもなる「仙臺祝い鯛」を、ギフトの際は「鮭・さば・縞ほっけ」の白醬油漬けはいかがでしょうか。今後は、百貨店や高級スーパーへの提案をしていきたいと語る同社の動向に注目です。
当社はいわき市で板付き蒲鉾を専業として、特に紅白の「夕月」蒲鉾が有名ですが、近年揚げ物や包餡商品等を開発し練製品事業拡大を目指しています。試食コーナーでは、「包餡チーズ」や今回の展示会にあわせた新製品の「ソフト揚げさつま角」を試食できました。「包餡チーズ」はナチュラルチーズを魚肉で包み揚げしたもので酒の肴にピッタリ。また、新製品の「ソフト揚げさつま角」は、玉ねぎの甘みが決め手のさつま揚げで、酒の肴やご飯のおかずにも向いています。
当社は、いわき市で三陸中心の鮮度の良い原料を使って、干物や煮魚を作っています。干物は、縄文人の知恵(日陰風干し)から縄文干しと名づけています。一晩原料を氷温庫で漬け込み氷温熟成させた後、工場の中の風通しの良い室内で大型扇風機を使い風干するため、透明感のある干物が出来上るそうです。その他、ブースでは西京味噌漬けや味醂干しなどを揃えていて、来場者は干物を試食して「縄文干し」の美味しさにうなずいていました。
当社はひたちなか市で、常盤のめひかり開き・真いか一夜干しや、北海道のきんき開き、真ほっけの開き、身欠きにしん、九州の真あじ開き、のどぐろ開きなど、全国の旬の魚を仕入れ干物を作っています。一枚ずつの真空個包装からバラ凍結まで、お客様のニーズに合わせた包装ができるとのこと。
当社は「懐かしい母親の味」を目指して、かすみがうら市でわかさぎ、小海老、白魚などを中心に佃煮を作っています。また佃煮だけでなく、地元茨城県産のレンコンを使った「わかさぎとレンコンのつみれ」は、味噌汁や鍋に、また霞ヶ浦産わかさぎを使った「わかさぎかりんとう」は、カレー味、ガーリック味などあり、ビールやお酒のお供にと、美味しいだけでなく自然とカルシウムや鉄分を摂ることができます。
同大学では、石巻地方の農水商業事業者などと連携して「石巻フードツーリズム研究会」を発足させ、焼きちくわ(ぼたんちくわ)の発祥の地とされる石巻の練り物文化をPRすべく、「石巻おでんプロジェクト」を進めており、当日も石巻の加工業者が製造したタネを使ったおでんの試食配布を行っていました。
同大学ブースでは、高鮮度にこだわった最高級ブランド“みやぎサーモン”を使った「ジェノベーゼのパスタ」、「黒酢炒め」、「大葉巻きフライ」、「サーモンとキャベツのミルフィーユ」、地元の郷土料理「はらこ飯」など多岐に渡るレシピの紹介を行っていました。当日は「豆乳パッツァ」の試食を行い、好評を得ていました。
漁獲量はもちろんのこと、わかめ、うに、銀鮭、秋鮭、さんま、牡蠣など、季節によって様々な魚種が獲れる三陸地域を世界トップの水産ブランドにすることを目指して、海外へ販路拡大振興促進するため、活動を行っています。 ブースでは「SANRIKU JAPAN」というブランドブックを配布していました。
それぞれの地域の特産品の案内や、水揚げ・水中映像のVR 体験、新規航路就航による物流の改善等、各地域特色のあるPRを行っていました。
成約率が高いとされる事前マッチング型の個別商談会が今年も企画され、会期中の2日間で国内62社のバイヤーと582商談が行われました。
インドネシア、マレーシア、シンガポール、アメリカから招聘した水産バイヤー個別商談会を実施しました。またこのほか、別会場で「バイヤーからの視点~米国・アジア市場への販路拡大の秘訣~(現地における認証のとらえ方)パネルディスカッション」が行われ、海外輸出を目指す水産加工業者等多くの参加者が熱心に耳を傾けていました。
各分野の復興水産販路回復アドバイザーが対応。販路回復に向け、多くの相談が寄せられました。
※レポートの内容および登場者の所属・役職等は記事公開当時のものです。