今回は、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県から、約130社の水産加工業者等が出展しております。その中から、出展ブースの一部をご紹介いたします。
大正7年創業の老舗である株式会社丸石沼田商店は青森市で練り物をメインに扱っています。かまぼこやさつま揚げも取扱いがありますが、売上において圧倒的なのは焼き竹輪です。 御影石の臼と桜の杵を使用した昔からの製法で作られる同社のちくわは魚肉を60%以上も使用するため良質な魚肉たんぱく質が摂取できます。昨年度出展した際に、商談のスピードが早い、成約率が高かったということで、この度の商談会でも良い商談を期待したいとのことでした。
八戸市において、前浜で獲れる魚を中心に鮮魚、加工品の販売を行っている有限会社マルコー田中商店。 鮮魚では、タラやイカ、加工品としては、イカやタコ、カレイを使った商品を中心に製造しています。 「八戸の美味しい魚を全国の量販店やお土産屋さんに販売したい」との思いで出展したとのこと。加工品の中では特に、たこわさ、たこポン、真たらこ漬、いか塩辛などの「手造り一品シリーズ」を広めたいとのことでした。
普代村でいくら・海藻・たこ・うに・鮮魚等、様々な加工を行っている株式会社越戸商店。 今回は岩手県産の「蒸しダコ」をPRするため本展示会へ参加したとのこと。「蒸しダコ」は前浜三陸沖で水揚げされた新鮮なタコを活の状態から「茹でる」ことなく、たっぷりの蒸気で蒸して加熱し、急速冷凍するため、鮮度が抜群で、タコ本来のうま味がギュッと閉じ込められるそうです。 足は肉厚で旨みがあり、蒸すことにより、ぷりぷり・ふっくらした食感に仕上がるとのこと。今回の展示商談会では三陸フェアを展開したいバイヤーと商談行うことができたそうで、今後につながる結果となりました。
宮古市で海藻の加工を主に行う古須賀商店。以前は地元の前浜に水揚げされるサンマ、サバ、イワシなどの冷凍加工や開き加工、サケの昆布巻きなどの製造を行っていましたが、原料状況が不安定になったことから、現在は地場の海藻を原料とした加工品製造へシフトしています。 今回イチオシ商品として紹介いただいたのは「茎わかめ生姜漬け」。コリコリとした食感とピリッと後を引く辛味が特徴です。宮古市では良く食べられるそうで、今後はこれらを全国的に広めていきたいとのこと。本商談会では新規取引先と商談ともでき、好感触が得られたそうです。
「からだにやさしく、おいしいを食卓に」をテーマに宮城県本吉郡南三陸町で、地域資源を活用した商品づくりを行う株式会社丸荒。 今回の商談会では新米の季節に合わせて、添加物不使用にこだわった「三陸炊き込み御飯の素シリーズ」をアピールしたいとのことでした。 種類は三陸産の「たこ」「銀鮭」「帆立」「かき」「さば」「ほや」の6種。多種多様な水産物が水揚げされる宮城県の地の利を生かしたラインナップとなっています。旬の時期に水揚げされた「最高の素材・鮮度・美味しさ」をそのまま生かし、優しい味わいが特徴とのことです。
1935年(昭和10年)の創業以来、宮城県仙台市で良質な白身のすり身からつくられるかまぼこを製造してきた株式会社阿部蒲鉾店。 「笹かまぼこ」の名づけの親でもあり、同時に「笹かまぼこ」は同社の看板商品でもあります。今回の展示会では、真鯛入りのプレミアムな笹かまぼこ「吟撰笹」を積極的に提案されていました。この他にも、クリームチーズがたっぷり入った「チーズボール」や、魚介や野菜など多彩な味わいが楽しめる「菜ころん」などラインナップは多数。予算やニーズに応えた多様な提案が可能とのことでした。
展示会の出展自体が今回初めてだという中澤水産有限会社。 鮮魚や活魚、アナゴの開きなどの一次加工がメインの会社ですが、今回のイチオシは昨今の即食ニーズを捉えた高次加工の新商品「ヒラメと生海苔の海鮮ぶっかけ丼」(昨年12月発売)。 常磐沖で水揚げされる平目と相馬松川浦産の生海苔(あおさ)を使用しており、地元ではたちまち口コミが広まり人気商品になったそう。地元で揚がるものを原料に使うというのがこだわりとのことで、このほかにも「梅酢たこ」、「ピリ辛たこ」などがラインナップに加わっています。 今回の展示会では、市場関係や百貨店、量販店などとのお話があったそうで、今後のさらなる販路拡大が期待されます。
サケマス魚類の養殖一筋80年以上、卵から稚魚まで一貫したサイクルで食用から釣りの対象魚まで約20種の完全養殖をおこなっている株式会社林養魚場。 今回はその中でも「阿武隈川メイプルサーモン」を拡販すべく出展されたとのこと。当日試食させていただきましたが、身がしっかりとしまって脂乗りもよく大変美味しかったです。納品の直前に池から直接水揚げし発送されるそうで、輸入物に比べて鮮度が抜群とのこと。この「阿武隈川メイプルサーモン」を使った加工品の開発も行っていますが、商談開始から製品づくり、店頭に並ぶまでに5年ほどかかるそうで、商談会への参加はこういった事業を始める足掛かりとして大変有効であるとのことでした。
ひたちなか市でタコ・イカ・エビ・クラゲ等の加工を行う川達水産株式会社。 主にタコの加工を行っています。今回イチオシの商品として紹介していただいたのは「宮城県産真蛸」。 商品の特徴としてはアフリカ産と比べてタコの風味が豊かなのだそう。そのままお刺身として食べられる他に、酢の物、唐揚げ等幅広い料理に使用できます。今回の商談会ではアッパー層への販路を持つバイヤー向けに積極的に商品を提案したいとのことでした。
旭市飯岡漁港で漁師として生計を立てているほか、3年前より加工を始めたという不動丸。 漁師としての売上は市場頼りでしたが、獲れる魚種や漁獲量の変化など海洋環境等の変化により漁獲状況が読めない部分が多くなってきていることから、加工を始めたとのこと。 加工品は基本的に水揚げされたばかりの魚介を捌いたのち、リキッドフリーザーで凍結するため品質の劣化が少なく鮮度抜群。 「ハマグリ酒蒸し」「ヒラメ漬け」「イセエビの凍結品」等が商品化されており、今回は業務筋への拡販を目指し展示会に出展したとのことでした。