去る6月に盛況のうちに幕を閉じた「東北復興水産加工品展示商談会2016」。 こちらのフォローアップセミナーが平成28年8月25日に八戸商工会館にて開催されました。この模様をご紹介いたします。
例えば「くさや」の新商品を作るとなった時
くさやの新商品を考えた場合 ターゲット:若い女性 若い女性はくさやを食べない 女性向けに今までなかった臭いが気にならない「くさや」を開発すれば売れる!
上記の様に考えるメーカーさんが多いように思うが、これは間違い。 マイナス要素を取り除けばよいというわけではない。ではどうすればよいか? まずは、現状の「お客様」はだれなのかを考えてみる。
そのときに、誰が「なぜ」を考えてみると分かりやすくなる。
くさやは誰がなぜたべるのか ・出身者が故郷を懐しんで ・旅行者が旅先で美味しかったものを再び
→ 少し見えてきた
ここからもう少し推し進めて「お客様像からお客様の気持ちを推し量ること」、「無意識の気持ちを汲み取ること」が必要。
上記のことを考えた上で、くさやに求められることは、 ・独特のにおいが楽しめること ・記憶の味に近いこと
同じ商品でも食べる場所や気候によって味の感じ方が異なる。そのため、地方で食べた味の感じ方を関東で再現するには風味を変える必要も出てくる。
価値 = 品質/価格 付加価値 = 価格が同じなら品質が高い 品質が同じなら価格が低い こと
「レア」ということも付加価値であるが、販売出来る数量が少ないと取り扱える店も限られてくるため、安定して一定数作れる商品の方が良い。
調査を行い、「お客様にとっての価値を高める要素」を知る
くさやを思い出すのはいつか? ⇒ 卒業シーズンになると、焼酎を飲むと、 普段の食生活は? ⇒ コンビニ中心でたまに居酒屋 どんな生活をしているか? ⇒ アパート住まい くさやの思い出をフリーワードで聞く ⇒ お土産で持ち帰ったら家族に怒られた
調査で分かったお客様の生活様式により、広め方を考える。
コンビニ中心の生活 → コンビニに置かなければ広まらない テレビをよく見る → テレビショッピングを組み合わせる インターネットでの販売は検索性があるが、無限の情報の中からの発信となり埋もれやすい
お店が何に困っているかは「値引き商品」を見るとヒントになる。 ⇒ 売れ残っているということは、注文の最少ロットが大きい可能性がある。 この場合、こまめに注文対応できることは大きなウリとなる。 例えば被災地の商品を販売する際に「お客様にとっていいものを復興という機会で持ってきました」というお客様を優先にした言い方をするとよい。
なぜこの商品を作ったかをお客様視点で伝えることが出来れば売れる可能性が高い。
※セミナーの内容および講師の所属・役職等は記事公開当時のものです。