平成28年2月8日に大船渡商工会議所、翌9日に宮古市のホテル近江屋にて「売れる商品づくりと商談で成約を勝ち取る極意」と題したセミナーが開催されました。このふたつのセミナーの内容をまとめ“売れる商品づくり”のためのコツをレポートいたします。
商品は、『生産者・メーカー』⇒『流通(問屋・小売・スーパー等)』⇒『消費者』というように、販売場所である流通現場を経由して、商品は消費者に届くことが主流です。その中で「商品がなかなか売り場に置かれないな・・・」と悩んでいらっしゃる方も多いと思います。 永瀬氏によるとこれは商品が悪いのではなく、メーカーとお客様に商品を提供するバイヤーとの“間”が開いてしまっていることが問題であるとのこと。 ではこの“間”を縮めていくにはどうしたらよいのでしょうか?
生産者およびメーカーは、「ターゲット(こんな人に)と、利用シーン(このように食べてほしい)という商品コンセプトを設定し、製造するにあたっての具体的な想定をする」ことが必要。
★例えば 「お子さんからお年寄りまで男女を問わずおいしく召し上がれます」はNG より詳細に下記のような“ターゲット”を絞った商品作りを!
商品開発にあたって、メーカー発想(プロダクト・アウト)と消費者ニーズ(マーケット・イン)の両方からのアプローチがあるが、「相手を知り、相手を想って」開発を行い、メーカー・バイヤー・消費者の間を縮めることが大切。
製造メーカーの皆様から『売れれば、どこでもいい』という言葉をよく耳にしますが、この考え方は、一番売れない考え方であり、販売するお客様のターゲットと利用シーンが決まっていないとどこにも売ることができない。
販路開拓の方程式では、ターゲットと利用シーンを設定し、商品の6つの特性(アイテム、機能、サイズ、用途、テイスト、価格)を決め、製品製造することがポイントである。
これらは、商品コンセプトが詳細に決まっていることから対応できることであり、商品コンセプトが変われば、商品の6つの特徴も変わり、ストアコンセプトにマッチした商品の製造をおこなうことができる。=“販路開拓の方程式”に繋がる。
失敗から学べ!なんで商談が成立しなかったのかをよく考察し、客観的に整理することが重要。商談不成立のときこそよい勉強となる。
商品開発・販路開拓の実践テクニックについて具体的事例を挙げ、売れる商品作りや商談で成約を勝ち取る極意を解説されました。講師が最後に強調されたのは、具体的な実践テクニックは勿論大切であるが、それ以上に「努力は不可能を可能にする」という、不断の努力や情熱が一番大切とセミナーを締められました。「技術」に裏付けられた「努力・情熱」こそ本当の極意であると、教えて頂きました。
※セミナーの内容および講師の所属・役職等は記事公開当時のものです。