平成27年12月10日に大船渡商工会議所にて、「新たなビジネスチャンス・海外への販路開拓」というテーマで販路拡大セミナー(第一弾)が開催されましたので報告します。 海外企業との商取引、留意点、実際の取引事例、ジェトロによる支援などわかりやすく解説していただきました。
日本の人口は2010年をピークに減少をつづけています。2050年には1億人を割り込む見通しとなっています。高齢化も進行しており、2035年には国民3人に1人が65歳以上になり国内市場は縮小していくでしょう。一方、海外の「食」市場は中国・インドを含むアジア諸国が2009年の82兆円に対し、2020年は3倍の229兆円に拡大すると予想されています。
国内では低評価されている商品が、海外で高評価を得て新しい商品市場創出の可能性を秘めています。
政府では2020年までに日本からの農林水産物・食品の輸出額を1兆円規模に拡大する目標を掲げています。 水産物では2012年に1,700億円だった輸出額を2020年に3,500億円に拡大することを目標としており、その主な輸出先は、EU・ロシア・東南アジア・アフリカなどです。 また、加工食品は2012年に1,300億円だったものを2020年に5,000億円まで拡大しようと取り組んでいます。主な輸出先にはEU・ロシア東南アジア・中国・中東・ブラジル・インドなどが挙げられています。 岩手県内においても水産物・加工食品・花・日本酒など様々な商品が輸出されています。
自らの商品の価値(勝負のポイント)は何かを明確に!
商談を通じて仮説を検証し、次のアクション(輸出実施、商品改良、戦略再検証)につなげる!
特に、ターゲット市場の設定は、万人に求められる商品はまずないと思うことが大切で、市場を設定したら調査・分析に取り組むことが重要です。
以上のことも事前に準備しておく必要があります。
商談3点セット ①価格表 ②商談情報シート ③PR資料
海外バイヤーの最大の関心事項は「売れるかどうか?の一点。海外バイヤーに「これは売れる」、「試してみよう」と思わせる材料を提供します。
品質、価格、昨日、効能、安全・安心、基準・認証、パッケージデザイン、利便性、カスタマイズ性、味、触感、見た目・形状、ブランド、新規性、話題性、ストーリー性など
フォローアップ、継続的な取引に向けてバイヤー側にはこまめなコンタクトを心がける。 わからない場合は積極的にジェトロの支援事業を活用します。
東日本大震災後の大きな地域課題として「販路の回復・ 新たな販路の拡大」は今もなお大きな問題となっており、 特にも今後は水産加工品の輸出が大きく期待されています。 販路拡大セミナー第一弾では、独立行政法人日本貿易振興 機構 盛岡貿易情報センター所長 吉川博史氏を講師に、 輸出に向けた初歩的な内容について、輸出の現状と商談の 進め方について説明していただき大変有意義なセミナー内容となりました。
※セミナーの内容および講師の所属・役職等は記事公開当時のものです。