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セミナーレポート 「水産業、震災後の未来の姿」

平成28年1月27日に八戸パークホテルにて 「水産業、震災後の未来の姿」というテーマで 販路拡大セミナーが開催されました。 震災後の水産業のあり方・未来の姿を、自然保護や国際的な視点から解説していただきました。

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講師:
石巻魚市場株式会社
代表取締役社長
須能 邦雄
須能 邦雄 氏

震災前より続く水産業が抱える課題

震災を体験して感じた変化

津波で全て押し流され、かつての姿と変わり果てた街を見て、「なぜ自分たちの地域がこんなことにならなくてはいけないのか」という、どこにもぶつけることのできない思いを抱えていたが、起こったことは起こったこととして「前を向いて歩くこと決意した」という。
震災後まず問題になったのは、停電のままだったため腐敗が進んでいた冷蔵庫の中の魚の約5万トンの処理。
松島の航空自衛隊が廃棄する場所へのアクセスの確保を行い、地元の漁業関係者、加工業者等が総出で2ヶ月かけて海洋投棄を行った。その際、若い人からお年寄りまで様々な年代・立場の人が同じ目標に向かって一緒になって汗を流したことで、今までになかった縦の繋がりが出来るようになり、「地域で協力するという意識が芽生えた。」という。

未来に向けて

最後に

震災は、いろいろなことを考えなおす警鐘と考え、逞しく生きてゆかなければならない。そのためには、産地間はライバル同士とはいえ、お互い知恵を出し合い、ともに水産業の発展を進めていこうではありませんか。

「役得」ではなく「役損」。自分でできることを精いっぱいやる。それがすべて。
人にやってもらいたいことだけを発言するのではなく、自分は何をやるのかを考え行動していかなくてはいけない。

【感想】

水産業の課題から始まり、震災を「禍転じて福となす」と積極的にとらえ、未来のあるべき姿として自然保護や次世代の人材育成、国際水産都市石巻の石巻魚市場の再建のお話まで、広範囲で有意義なお話を聞かせていただきました。

※セミナーの内容および講師の所属・役職等は記事公開当時のものです。