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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第136回千葉県株式会社石橋水産

大切な家業を守るため、一歩ずつ堅実に

株式会社石橋水産は、現会長である石橋康秀さんの長兄、利一さんが始められた会社です。創業当初は「アジのみりん干し」を製造していましたが、その後、主力製品を「イワシの丸干し」に切り替え、震災以前は売上のほぼ100%を「イワシの丸干し」が占めていました。

▲ 株式会社石橋水産 会長 石橋康秀さん

「もともと、私の父親は前の浜で漁師をしていました。長兄がそれを原料にみりん干しなどの加工を始めたのが、今の会社のスタートだと聞いています。兄は体が弱かったけれど、とっても頭がよくて先を読む力があったんでしょうね。あじのみりん干しを始めたのは九十九里では一番早かったと聞いています。その後も、囲炉裏で缶に入れた鱗をあぶったり、色々と研究をしていましたよ」(株式会社石橋水産 会長 石橋康秀さん、以下、康秀さん)

一番上のお兄さんが興し、その後、父の房吉さんや次兄の倉次さんが家業として発展させてきた石橋水産。その会社を引き継ぎ、さらに繁盛させた康秀さんは3年前に会長となり、今は息子の石橋保道さんが代表を務めています。

震災の影響もあり、売上が減少している中での社長交代。保道さんは「気苦労も多く、大変ですよ」と語ります。資材や運賃などの経費は値上がりするものの、丸干し自体のニーズが減っているため、製品の値段はなかなか上げられません。

▲ 株式会社 石橋水産 代表取締役 石橋保道さん

「今はレンジで温めるような簡便な商品も多いので、昔ながらの丸干しのニーズ自体が減っています。イワシの丸干しは、ウチがずっと作り続けている商品ですが、昔のように販売すれば売れるという時代ではありません。新たな商材、販路などを見つけていかないと、どんどん厳しくなっていくだろうと思っています」(株式会社石橋水産 代表取締役 石橋保道さん、以下、保道さん)

そのため2016年にはHACCPを取得して、大手の需要にも応えられる環境を整えました。またイワシの燻製などオリジナル商品を開発することも始めています。

ちなみにこの燻製に使う塩は、九十九里の伝統的な製法である「あげ浜塩田製法」で作られたもの。この特別な塩は、保道さんの妹である貴子さんが、伝統製法を復活させ、製造しています。

石橋家が塩の開発に乗り出したのは、「昔ながらの本当の塩で加工品を作りたい」という思いがあったから。2010年に海水を焚く設備を導入し、徐々に塩の生産量を増やしています。

まき火と平窯でじっくり炊き上げるため、加工品すべてに使えるほどの量産はまだ難しいものの、燻製イワシなどの付加価値の高いオリジナル商品には、この塩が使われています。また、塩単体でも製品化し、道の駅やインターネットで販売を行っています。

▲ 「あげ浜塩田製法」で作った塩は海水を凝縮し、
まき火と平窯でじっくり炊き上げた深い味わい
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