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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第123回福島県有限会社上野台豊商店

商品づくりは地域づくり。水産と地域の課題をともに解決する「あおいちプロジェクト」

福島県いわき市小名浜港からほど近い場所で、1960年に創業した有限会社上野台豊商店。会社名は、創業者のお名前。現代表取締役社長の上野臺優(うえのだいゆたか)さんの祖父にあたります。創業当時はイワシの丸干しなどを中心に製造、販売。その後生鮮サンマの出荷にシフトしました。

上野臺さんが家業に従事するようになったのは、23歳の時のこと。大学卒業後、名古屋の水産業社で修業のため働いていましたが、1999年に二代目の父・和雄さんが急逝したため、和雄さんから代表取締役を引き継いだ母・恵子さんとともに、若くして家業を担うことになったのです。地元に戻ってからは、従来からの生鮮サンマ出荷事業を主軸に、シーズンを通して一番脂肪分が多くおいしいサンマを安定提供するため、漁場、水揚げ時期にこだわり、徹底した温度管理、衛生管理で最上の商品づくりに励んできました。

▲ 鮮度にこだわってすばやい作業と徹底した温度管理のもと、旬のサンマを加工している

そこに起きた2011年の東日本大震災。本社兼工場および自宅には、2mを超える津波が押し寄せ全壊してしまいます。

「現在、メインに使用している吹松工場も機械が倒れたりなどの被害がありました。1カ月半水道が止まったので工場再開ができたのは、水道が復旧してからです」

それでも再開当初は商品の流通はできていたそうですが、約半年後に風評被害の影響が顕著に出始め、三陸や東北、北海道など他の地域が復旧し始めたのと相反して、商品の販売がストップし、売り先も失ってしまったと言います。

代表取締役の上野臺優さん
▲ 代表取締役の上野臺優さん

そして震災の年に、上野臺さんは代表取締役に就任。その当時の決意についてこう話します。

「生鮮魚を販売する場合は、どこで水揚げされたかという点が大きく影響を受けます。福島県の小名浜港しか水揚げされないという魚であれば、比較的流通もスムーズですが、サンマは競合地域も多いので厳しいですね。でも、いわゆる原発事故の風評被害のせいにはしたくない。『常磐もの』が欲しいというお客様を増やすブランディング、商品力のある新製品を開発しなければ、と思いました」

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