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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

第113回茨城県大黒屋水産食品株式会社

地元で愛され続けるためにも、地元にお客を呼べるような商品を作りたい

平潟漁港から目と鼻の先にある大黒屋水産食品。昭和25年頃、祖父の代からこの地で起業し、現在までずっと練り物の製造を行っています。今と違って開業当時は、製品としての冷凍すり身がまだ開発されていない時代であり、魚を1つ1つミンチにして「練り物の原点」のような商品を作っていたのだそう。その後、二代目である父が機械化を進め、昭和44年に法人化し、三代目である現社長の大友さんに事業が継承されました。

大黒屋水産食品株式会社 代表取締役 大友良市氏

▲ 大黒屋水産食品株式会社 代表取締役 大友良市氏

「私が実家を継いだのはバブル期が過ぎて、数年が経ったころです。大手がどんどん工場を建てていた頃で、生産能力で競争しても厳しいと思いました。それでこのまま大量生産をして量販店に卸すのではなく、少量を手作りに近い形で作って近隣の人や観光客に直接販売する方向に舵を切りました(大黒屋水産食品株式会社 代表取締役 大友良市さん。以下「 」内同 )」

平潟港はあんこうの産地。震災前は、「あんこう鍋」ブームがあったこともあり、温泉とあんこう鍋を目的にした観光客が数多くこの地を訪れていました。そこで観光客向けに仲間と朝市を立ち上げ、「朝市の名物になれば」とあんこう揚げ、いかげそ揚げなどの新商品を企画したところ、大好評となったのです。

「あんこう鍋ブームだったけれど、あんこう鍋って高いでしょう。お土産に気軽に買って帰れる値段じゃない。だから、手軽にお土産として持って帰ってもらえるようなものを作りたくて、あんこう揚げを始めたんです」

あんこうの皮を入れたすり身揚げ

▲ あんこうの皮を入れたすり身揚げ

とはいえ、朝市を立上げた当初、大友さんはあんこうを扱った経験はありませんでした。そのため、最初は切り身を購入して白身だけで作り始め、試行錯誤しつつ改良を重ねて行きました。今は見た目や食感にアクセントを与えるため、皮の部分も使っています。やわらかいすり身、キュっとした食感が味わえる白身に加え、ゼラチン質でトロッとした皮を入れることで、より様々な食感が味わえるのだそうです。現在は市場で入札してあんこうを仕入れ、自分で捌くまでになりました。

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