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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

風評被害で失った販路を
輸出の強化で補う準備を積極的に進めている

ひたちなか市でも高台にある樫寅の工場は、壁にヒビが入るなどの損壊はあったものの、津波の影響は受けず、震災の数日後には営業の再開ができていたのだそう。ただし、原発事故による風評被害の影響を大きく受けました。

「電気は3日間くらい止まりましたが、電気が復旧した3日後くらいからは、すぐに仕事を始めました。市の水道はまだ復旧できていなかったけれど、自分達で給水設備を持っていたので、水も何とか大丈夫でした。ただ、その後の風評被害はきつかったです。原料は輸入ものだから大丈夫だけれど、茨城の加工ということで、どんな水を使っているのか心配されるお客様が多かったんです」(樫村社長)

顧客には、放射能検査の結果が毎日更新されていたひたちなか市の水道局のHPを案内し、信憑性のあるデータを提供したものの「拒否反応が強い人も多かった」のだそう。風評被害の影響で、震災後の売り上げは3割ほど減少。その後も失ってしまった販路を回復するのは難しかったそうです。国内だけでなく、当時、輸出をしていたタイとの取引も原発事故の影響でストップせざるを得ませんでした。

「輸出の売上規模自体は、当時それほど大きくなかったのですが、今後は、輸出の方が売り上げを戻すのは大変かもしれません。国内では、風評被害の影響はほとんどなくなりましたが、海外ではまだ輸入制限区域に入っている国も残っていますから」(樫村常務)

それでも、今後、輸出は積極的に強化しようとしているところだそう。昨年、ベトナムのフードエキスポに出展した際も、樫寅のタコはかなりの好感触。現地からの引き合いも多く、輸出に関する申請が通り次第、新たな事業を開始する予定です。

「ベトナムは高度経済成長の真っただ中で、非常な好景気です。もともと美味しいものを食べるのが好きで、良いものであれば高いものでも買ってくれる手ごたえもあります。アメリカも、米国FDA基準のHACCPを持っているので申請が通りやすく、今後拡大を検討しています」(樫村常務)

ちなみに樫寅がHACCPを取得したのは、今から17年前の2001年。最初にHACCP手法支援法が施行されたのが1998年ですから、かなり早い時期での取得になります。(樫村常務)

HACCPの影響で従業員の意識も大きく変わった

▲ HACCPの影響で従業員の意識も大きく変わった

「HACCPは輸出のためではなく、工場を改築した時に導入しました。この地区での最初の勉強会に参加したので、この地域でもかなり早い方だったと思います。自分達でマニュアルを作るより、きちんとした基準があるならその方が衛生管理には良いだろうと思ったのです」(樫村社長)

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