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企業レポート 被災地で頑張る加工屋さんをご紹介します

いわしの目利きが評価され、徐々に信用を勝ち取る

その後、竹中さんは徐々に津久勝からの信頼を勝ち取っていきました。その大きな武器になったのが「いわしの目利き力」。実家が水産事業を営んでおり、幼少期から実家の手伝いをしたり、毎日のように食べていたりしたため、地元の魚とは「一緒に育ってきたような感覚」。自然にいわしの目利きの達人になっていたのです。

「当時は魚の腹を見て、触って、脂のチェックをして、皮をむいて食べてみて、という作業を半日以上繰り返していわしの状態を判断していました。浜で鮮度が悪いと言われていたようなものでも身質が良ければB級で使えたり、鮮度が良いという触れ込みのものでも、身が細いから買わない方が得策だとか複雑なんです。鮮度が良くても身質が悪ければ劣化が激しいので総合的に判断することが大事です」

▲ 良質ないわしを仕入れた時の船や漁場までを細かく記したファイル

▲ 良質ないわしを仕入れた時の船や漁場までを細かく記したファイル

いわしを仕入れる際は、鮮度、粗脂肪量等を細かくチェック。漁場や船まで絞り込み、独自の基準で毎回評価点もつけ、納得できるいわしだけを仕入れます。その量は水揚げされる量の10分の1程度。実際に、昨年度いわしを仕入れた回数は、1年でわずか13日だったそうです。豊漁であっても竹中さんの理想とする基準をクリアするいわしはそう多くありません。

そうやって、徐々に事業が回復しかけた矢先に襲ってきたのが震災でした。建物は一部損壊で済みましたが、風評被害で関西と九州の販路が経たれ、当時の売り上げの50~60%を失ったと言います。社員も自宅待機にせざるを得ない事態となりました。

この非常事態に、救世主となってくれたのは、またも津久勝。今までの誠実な仕事を評価し、日本でも有数の大手水産会社に紹介してくれたのです。その縁を生かし、まずは大手回転寿司チェーンに自慢のいわしを納入したところ、「このいわしはうまい!」と絶賛され、採用が決まったのだとか。

その後は大手水産会社に「いわしのプロ」として認められ、今ではその会社の海外事業の検品作業を請け負うまでになりました。それ以外にも様々な事業協力の話が進んでいるそうです。また突出した「いわしの目利き力」に加え、体育会で鍛えられた竹中さんの誠実さ、行動力も取引先からの信頼を勝ち取る大きな要因であるように思えます。

「大手は管理基準も厳しいので、最初は品質管理の担当者さんに工場の改善点を多数指摘されました。夕方の17時くらいに担当者さんが帰った後、その足でホームセンターに行き、修繕できるところはその日のうちに即補修。当日中にメールで修繕箇所の写真を送ってチェックしてもらうことを繰り返しました。そんなやりとりを続けるうちに、信頼関係が築かれたのかもしれません。その時も皆さんにクソマジメだねって言われました(笑)」

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